【初心者向け】AWS運用設計書の書き方を解説します

AWS詳細設計

私はAWS設計から構築、運用まで対応しております。AWS運用設計書も書きますが、最近では自動化やコスト最適化などの項目も記載することが多くなりました。今回はAWS運用設計書を作成するうえで、よく記載する項目についてご紹介したいと思います。

AWS運用設計書でよく使用する12項目

目的

AWS運用設計書の最初の項目は、システムの目的を明確にすることです。目的は、システムが何をするために構築されたのかを説明するものであり、全体的なコンセプトを理解するための基礎となります。

アーキテクチャ概要

アーキテクチャ概要は、システムの全体的な設計についての概要を提供します。概要には、システムのコンポーネント、システムの機能、そしてコンポーネント間の相互作用などが含まれます。アーキテクチャ概要は、システムの設計における全体的な視点を提供し、設計における重要な指針となります。

AWSリソース

AWS運用設計書には、システムを構築するために必要なAWSリソースが含まれます。リソースには、EC2インスタンス、RDSデータベース、S3バケット、Elastic Load Balancerなどが含まれます。AWSリソースは、システムが必要とするリソースを定義するための重要な要素であり、システムを構築するための基本的な構成要素です。

ネットワークアーキテクチャ

ネットワークアーキテクチャは、システム内の各コンポーネント間の通信方法を決定します。ネットワークアーキテクチャは、VPC、サブネット、ルートテーブル、セキュリティグループ、ネットワークACLなどの要素を定義することで構成されます。ネットワークアーキテクチャは、システム内での通信に関連する重要な要素であり、ネットワークの構築における基本的な指針を提供します。

ストレージアーキテクチャ

ストレージアーキテクチャは、データの保管に関連する設計要素を決定します。ストレージアーキテクチャには、データベース、ファイルシステム、バックアップ、レプリケーションなどが含まれます。ストレージアーキテクチャは、データの保管に関する設計の重要な要素であり、システムのスケーラビリティや可用性に大きな影響を与えます。

セキュリティアーキテクチャ

セキュリティアーキテクチャは、システムの保護に関連する設計要素を決定します。セキュリティアーキテクチャには、IAMロール、セキュリティグループ、暗号化、監査ログ、脆弱性スキャンなどが含まれます。セキュリティアーキテクチャは、システムの保護における重要な要素であり、セキュリティ上の脅威からシステムを保護するための指針を提供します。

モニタリングとログ

モニタリングとログに関連する設計要素は、システムの監視、トラブルシューティング、およびセキュリティ検査に必要なログの保管を決定します。モニタリングとログの設計要素には、CloudWatch、CloudTrail、ログ配信などが含まれます。モニタリングとログは、システムの可用性、セキュリティ、およびパフォーマンスに関する情報を提供するための重要な要素であり、システムの健全性を維持するための重要な手段となります。

自動化

自動化は、AWS運用設計書において非常に重要な要素です。自動化には、スケーリング、バックアップ、パッチ管理、およびデプロイメントなどのプロセスが含まれます。自動化は、AWSサービスを使用して、システムの管理を効率化し、人的エラーを減らすことができます。

パフォーマンス

AWS運用設計書におけるパフォーマンスは、システムの可用性、スケーラビリティ、およびパフォーマンスに関する要件に基づいて決定されます。パフォーマンス要件は、CPU、メモリ、I/Oなどの要素を考慮して決定されます。パフォーマンスは、システムが要求されたサービスレベルを達成するための基本要素です。

オペレーションプロセス

オペレーションプロセスは、AWS運用設計書において、システムを稼働させるための手順と規則を定めます。オペレーションプロセスは、システムの稼働に必要な人員、スケジュール、および責任を定義します。オペレーションプロセスには、システムの保守、障害対応、監査、およびレポート作成などが含まれます。オペレーションプロセスは、システムの正常な運用に必要なプロセスを提供するための重要な要素であり、システムの持続的な運用を保証するために必要な手段となります。

ハイブリッド環境

AWS運用設計書におけるハイブリッド環境は、AWSとオンプレミス環境の統合に関する設計要素を決定します。ハイブリッド環境には、VPN、Direct Connect、VPC Peeringなどが含まれます。ハイブリッド環境は、オンプレミス環境とAWSのシームレスな統合を実現するための重要な要素であり、システムのスケーラビリティと可用性を向上させることができます。

コスト最適化

AWS運用設計書におけるコスト最適化は、AWSサービスを最大限に活用し、システムのコストを最小限に抑えるための設計要素を決定します。コスト最適化には、EC2インスタンスタイプ、オンデマンドと予約の混在、ストレージタイプ、およびAuto Scalingなどが含まれます。コスト最適化は、システムの持続的な運用に必要な財務的な要素を提供するための重要な要素であり、予算内でシステムを運用するために必要な手段となります。

まとめ

以上が、AWS運用設計書で使用される主要な項目です。これらの要素を適切に設計し、運用することで、AWS上でのシステムのスケーラビリティ、可用性、パフォーマンス、セキュリティ、およびコストを最適化することができます。また、AWSサービスも日々進化しているため、数年後にはまた新しい項目が追加されているはずです。クラウド部では適宜、こちらの記事もアップデートする予定です。

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