AWSのクラウドサービスを利用することで、インフラストラクチャーの提供やデータストレージ、機械学習など多くのことが実現できます。しかし、クラウドサービスの利用に伴い、コストが増加することが課題となっています。ここでは、AWSのコスト削減に効果的な戦略を紹介します。
目次
AWSのコスト削減に効果的な戦略
リザーブドインスタンスを使用する
リザーブドインスタンスはAWSの仮想サーバーの利用料金を抑えるための料金プランであり、一定期間中にあらかじめ使用するリソースを予約することによって割引を受けることができます。これによって、利用料金の予測可能性が向上し、コストを削減することができます。
予算アラートを設定する
AWSでは、予算アラートを設定することができます。これによって、あらかじめ設定した利用料金の上限に達した場合にアラートが発生し、コストを抑えることができます。予算アラートは、AWSのコンソール上から設定することができます。
再利用可能なコンポーネントを使用する
AWSでは、再利用可能なコンポーネントを使用することができます。これによって、同じ機能を複数回実装する必要がなくなり、コストを削減することができます。例えば、CloudFormationを使用することで、インフラストラクチャの自動化を行うことができます。
スポットインスタンスの使用
スポットインスタンスは、AWSが未使用のリソースを利用して提供する低コストのインスタンスです。ただし、AWSが必要とする場合は、予告なしにインスタンスを停止することがあります。そのため、スポットインスタンスは、短期的な処理や中断できる処理に最適です。価格が変動するため、安定した価格が必要な場合は、リザーブドインスタンスを使用することが推奨されます。
ストレージの最適化
ストレージの最適化は、AWSのコスト削減戦略の重要な部分です。不要なデータやストレージを削除し、不要なリソースを解放することで、ストレージコストを削減することができます。また、ストレージのタイプを最適化することで、より効率的なコスト削減が可能です。たとえば、EBSのSSDストレージは、高速かつ高価ですが、Cold HDDは低速ですが、低コストで使用できます。
AWS Trusted Advisorの活用
AWS Trusted Advisorは、AWSのサービスの利用状況に応じて、コスト最適化やセキュリティ、パフォーマンスなどの面で改善策を提案してくれるサービスです。また、AWS Supportプランに含まれるBasic Supportでは、Trusted Advisorの機能の一部が利用できます。
Trusted Advisorを活用することで、利用しているサービスの設定や構成について改善提案を受けることができます。また、AWSの各種サービスで提供されるリソースの使用量や稼働状況に応じて、コスト削減につながる提案を受けることができます。
不要なリソースの削除
AWSでは、リソースの削除が完全に行われていない場合、料金が発生してしまう場合があります。そのため、使用しなくなったリソースは速やかに削除することが重要です。
具体的には、EC2インスタンスやRDSインスタンスなどのデータベースサービス、EBSボリュームやS3バケットなどのストレージサービスなどをチェックし、使用しなくなったリソースを削除することが必要です。
AWS予算管理の設定
AWS予算管理は、AWS上で利用するサービスのコストを予算内に抑えることができるサービスです。AWS予算管理を利用することで、AWSの請求に対する意識が高まり、コスト削減につながる効果が期待できます。
AWS予算管理では、コスト予算の設定やアラートの設定が可能で、アカウントレベルやタグレベルでの予算管理も行えます。また、AWS Cost Explorerとの連携により、より詳細なコスト分析が可能になります。
まとめ
以上、AWSのコスト削減に効果的な戦略を紹介しました。AWSでは、サービスやリソースの使い方によっては、コストが膨大にかかってしまうことがあります。しかし、AWSの様々な機能を活用することで、無駄なコストを削減することができます。